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公益法人制度改革のことばかり続いて恐縮ですが、先月の最終部分について追記しておきたいと思います。
総会が近づいてきていることや徐々に移行期限に近づいていることもあって、今後の方向性について気がかりな方も多いと思います。私としても早く方向性を出して早々に準備を進めていくのがよいと思っているのですが、現段階ではまだ検討中としか言えない状態です。以前から言っている通り、私としては、トップダウンではなく会員の意見を尊重したいという気持ちを強く持っています。多くの方々に自分の問題として考えていただくために、判断材料となる情報を適切にお伝えしていく役割と義務が私たちにはあるのだろうと考えています。組織体としての議論は、役員や支部長を中心とした新法人移行推進会議(新設)という場で進めていくことになると思います。
■公益社団法人になるべき・・・
・公益社団法人は公益性(社会性)の高い事業に取り組む団体です。その活動内容は行政のチェックを受けることになります。
・公益社団法人になることのメリットは、税制の優遇ということだと思います。
・公益社団法人になるための条件は、支出の50%以上を公益性のある活動に充てていくことです。現在委員会では、支部の会計を含め長野県建築士会全体支出のチェック計算を行い、さらに詳細な調査を始めようとしています。
・公益社団法人を取り消された場合には、公益目的取得財産残額は行政や類似事業目的の公益社団法人に帰属させることになります。
■一般社団法人になったほうがよい・・・
・活動の目的や内容は規制されません。行政のチェックもありません。ただそうは言っても、建築士会には社会貢献活動が求められていることは事実です。
・一般社団法人になると、税制上のメリットというのはなくなりますので、利益が出れば納税することになります。
・今まで税制面で優遇されていたことによって所有できた正味財産(建築士会館など)を、計画的に社会に還元(支出)していく必要があります。
・一般社団法人から公益社団法人に移行することは、上記の条件を満たせば、いつでも可能になります。
■判断にあたって・・・
私としては、例えば公益社団法人を取得するために要求される条件をクリアできるか、といったチェックは基礎的な事項として重要なことだと考えています。しかし、現時点でクリアできているというだけでは不安が残ります。建築士会が持続していくためには、法人格に相応しい活動を維持しなければなりませんが、それは自動的にできることではなく、ましてや役員や一部の方々の活動で実現できるものでもありません。私が最も気がかりなのはこの点に集約されます。会員の一人ひとりが、決断した方向性のなかで精一杯の努力を積み重ねることによって始めて建築士会が建築士会であり続けられるということを意識して考えていただきたいと思います。今後の方向性判断には、活動目的に対する会員の“意思”あるいは“覚悟”が最重要だと思うのです。
関 邦則
公益法人制度改革への検討が続いていますが、いわゆる公益か一般かの選択に移る前のステップとして、この改革に対応するための基本方針を固める必要があると考えてきました。組織運営検討特別委員会での調査・検討に加えて、支部を巡回した際の意見、理事会・役員会での意見などをまとめたものを、「長野県建築士会のあり方」として、理事会で承認していただきましたので以下に示します。
長野県建築士会のあり方(総括)
■組織について
①連合会・本会・支部の一連体制の維持
本会は行政や社会からの要請に対する県レベルでのフロントにおり、大きな存在意義を有している
連合会は全国的な連携、組織的な統一行動(法改正や制度実施などへの対応)などにおいて重要な役割を果たしている
地域社会に向けた建築士会活動の成果や効果は、本会及び連合会の存在と相まって顕在化するものであり、既往の秩序を維持し活用したい
②支部活動の自立の尊重
会員にとって支部の存在は身近なものであるので、活動の基盤としての支部体制は継続したい
③会計の統合化
制度改革にともなって(法人の選択によらない)対応せざるをえない必要があり、組織を持続していくために実現しなければならないと考えている
■事業について
①社会貢献的視野の導入
会員にとって有益な事業は持続しつつ、一方で建築士による地域貢献事業に積極的に取り組む必要がある
これは、この先の選択にかかわらず建築士会という集団を継続していくための支柱となるものと考えています。前段の二項目は現状を維持するという内容であり、後段の二項目は現状を変えていかなければならないという内容になっています。中でも“会計の統合化”という項目については相当な作業量が予測されるので、早めに着手していかなくてはならないと思っています。
公益か一般かの選択については、様々な局面から検討を続けている最中です。状況の検証を中心に作業をしていますが、もう少し詳しく研究していきたいと思います。ただ、最終的な判断に至っては会員の“意思”も重要になってくると思っています。以前から申し上げているように、意識や体質の改革も求められてくるでしょう。
建築士会は資格者団体であり、建築士事務所協会は業務団体である、とよく言われます。他にも建築家協会があり、建築士を取り巻く環境の中で似たような団体がいくつもあることについて疑問視する意見を聞くこともありますが、それぞれの目ざすところは確かに大きく違っています。建築士事務所協会は設計監理業務環境の改善を求め、建築家協会は設計者の尊厳ある新しい社会的地位の確立を求めています。このような活動指標は、社会的に十分な認知を得られない歯がゆい現実に対する苛立ちや不満を解消しようという明快な意図に基づいていると言えます。では建築士会は一体何を求めているのでしょうか?建築士という法律によって保証された資格を背景にして存在する団体ですから、そもそもネガティブなスタンディングポジションではないことは確かです。建築士の社会的地位の向上を掲げているというのが一般的な認識だと思いますが、その実態はどうなのでしょうか。
■建築士会活動の実態 現状で実施されている活動をその目的によって類別してみると凡そ以下のようになるのではないかと思います。
目的 |
事業内容 |
対象者 |
研鑽・研修 |
見学会・講習会・会員大会・機関紙など |
会員 |
会員サービス |
機関紙・HP・CPD証明書・保険など |
会員 |
親睦・交流 |
ゴルフ大会・各種懇親会など |
会員 |
情報発信 |
新聞広告・講演会・指定登録機関など |
会員外 |
これですべてを網羅しているわけではありませんし、目的や対象者が重なっているケースも多いのは承知しています。ただ、このような作業から見えてくることは、建築士の社会的地位の向上をダイレクトに目指した事業は案外少ないのではないかということです。
■資格者団体は何をするべきか 建築士会は資格者団体であると言うとき、私たちはもう少し社会とのつながりを意識しても良いのではないか、というのが今ここで申し上げたいことの結論です。実はこのことは、そのまま公益法人制度改革の問題に直結することであろうと考えています。古くて新しい議論であるメリット論や会費の意義論などについて、旧来の殻の中だけで語っていても、資格者団体としての展望は見えてこないと思われます。密度の高い交流や研修を減らすことを提案しているわけではありません。これからの時代、建築士会は社会の要請に従って社会に向かって積極的に働きかけられる団体になっていかなくてはなりません。 どうすればよいのか、今まさに、会員がいっしょになって考える時が来ているのです。
関 邦則
11月の前半約2週間かけて、公益法人制度の支部向け説明会を実施させていただきました。各支部の都合を聞いて日程調整して、組織運営検討特別委員長及び事務局長とともに県内全15支部を順次訪問しましたが、文字通り東奔西走の日々となりました。
制度に関する研究は2年ほど前からスタートしていたのですが、確定した情報が不十分だったこともあって会員向けに具体的な情報提供をすることができないままになっていました。今期に入ってからも理事会席上で協議を行なった程度でしたので、支部の皆さんが聞かれるのは初めてであったかと思います。そのため今回は制度の概要や現時点でわかっている具体的なシミュレーションなどを中心に説明することになりました。
■制度概要のポイント
制度改革による選択肢
・公益社団法人になると、税金の優遇が受けられますが、公益目的事業を50%以上実施することが求められます。
・一般社団法人になると、税金を納める団体ということになります。また従来税金の優遇を受けていたために取得したと判断される財産(例えば建築士会館)は公益目的事業として還元支出することが求められます。
制度改革に伴う会計処理
法人格の選択にかかわらず、長野県建築士会として会計を一本化する必要がありますので、支部活動は継続するとしても支部会計は統合を試みなければなりません
■各支部の反応
初めて聞く内容なので理解できなくて当然なのですが、それでも事前に理解を深めるべく学習している支部もありました。支部がなくなるというような誤解もあるようでした。
法人格の選択の前に支部と本会の関係がどうなるのかに関心は集中していました。どの支部も共通して、非常にまとまりの強いところが長野県の特徴です。支部内の親睦や活動が後退するのは納得がいかないという強い思いが感じられました。そのあたりは私どもとしても全く同じ気持ちで、支部活動にできる限り支障が出ないことを目指しています。会計の統合や会費額に関する具体的な問題解決は今後の検討課題になります。
■まとまろう
細部が見えないとなかなか理解しにくいところもありますが、勝手な想像をして感情的になる必要は全くないと思います。これまで通り長野県が一つにまとまっていくことができますように、会員の皆様方のご理解をお願いいたします。
関 邦則
建築士会CPD制度は、日本社会のパラダイム(その時代において当然のことと考えられている認識)が、馴合い型から責任型にシフトしつつあるのにあわせて、建築士にプロフェッショナルとしての責任を恒常的に意識させながら、リアルタイムな力量等を数値化して社会に向けて表現していこうというモデルととらえることができますが、この自己表現形を社会的評価指標の一つとして有効に活用してもらうということはスタート以来今なお大きな課題の一つとなっています。そうした課題に対する一つの方策として制度をオープン化(会員外の参加も受け入れる)するという情報はすでにご承知のことと思いますが、過日の全国大会山形大会の会議席上で決議されましたので、その概要をお知らせしたいと思います。オープン化のスタートは来年の4月からとなります。これに伴って専攻建築士制度もオープン化されます。詳細はまもなく「建築士」に掲載されてきます。
■新しいCPD制度の概要
主な変更点は以下の通りです。
・建築士会員は全員参加となります。登録費用等は必要最低限化されます。
・会員外の建築士にも参加機会が与えられます。さらに建築士ではない施工管理技士等の参加も可能になります。登録費用等は非会員設定が行なわれます。
・非会員が参加することにより、会費を充当して運営するのは不適当となるので、プロバイダ等からの費用を徴収します。
・公的評価に応えられるようにするために、プログラムは原則として事前に認定されたものに限定されます。それに伴い、実務や委員会活動等の単位はなくなります。
・単位数は実時間により換算され、重み付けはされません。
・年間の最低必要単位数は12単位となります(これまでは36単位)。
・データ登録及び管理は、ICカードを使用することになります。
■新しい専攻建築士制度の概要
主な変更点は以下の通りです。
・会員外の建築士にも認定機会が与えられます。
・認定のための単位取得基準が直近1年で12単位となります。更新のためには5年で60単位となります。
・CPDカードとあわせたICカードが登録証となります。
・設計専攻建築士が統括設計専攻建築士に、生産専攻建築士が建築生産専攻建築士に名称が変わります。
かつて長野県方式と呼ばれていた内容に近いところがあると感じてしまうのは思い過ごしかもしれませんが、個人的にはなんとも複雑な心境です。
関 邦則
昨年12月から公益法人制度改革が施行されており、社団法人である私たちの建築士会もこの大きな波を避けて通れない状況に置かれています。この耳慣れない制度改革は、建築に関する法制度改正とはまったく異質な内容であり、それぞれの団体にとって存亡をかけた悩ましい問題になっているものと思われます。この問題は出澤前会長時代からの懸案事項で、今年度もすでに組織運営検討特別委員会において粛々と検討を進めているところですが、これまで詳しく説明することができない状態でしたので、まずは基本的な内容について少し説明しておきたいと思います。近いうちに各支部をお訪ねし、状況説明と意見交換をしていきたいと考えていますので、その節はよろしくお願いいたします。
■どんな改革なのか
今や全国で約25000の公益法人があるそうですが、税制面での優遇措置を逆手にとった悪質な法人が現われたりしていることなどもあって、制度の抜本的な改革が実施されることになったということかと思います。すでに根拠となる法律は施行されており、従来の公益法人は現段階では「特例民法法人」という状態になっています(実際の内容は従来と何も変わりませんが、、)。これからは、公益性の高い活動を志向して税制面での優遇を受けられる「公益社団法人」となるか、そうした活動を特に規定しない「一般社団法人」となるか、どちらかを選択して移行する必要があります。選択しない場合には解散することとなります。移行期限は平成25年11月となっていますので、計画的段階的に手続きを進めていかなければならず、今年度は特に重要なステップとなっています。
■長野県建築士会としての基本姿勢
新たな歩みへの生れ変りのための選択肢は二つしかないため、決断自体は単純です。ただ、長野県建築士会の会員は組織に対して人一倍熱い思いを持ってくれていますので、最終的な判断にあたっては一人ひとりの気持ちを大切にしていきたいと思っています。
今後会員の皆さんと意見交換をするに際しての前提条件を整理しておきたいと思います。
1 解散しない―二つの選択肢のどちらかに移行していきたいと思います。
2 分裂しない―どちらの選択をするにしても組織が今まで通りであることはできなくなります。支部体制を維持することはできても、その運営は変わらざるを得ません。具体的な内容について多くの賛否が出されるものと予測していますが、結果的に長野県が一つのまとまりを維持していかなければ無意味だと考えています。
3 持続する―どちらかの選択をするところまでの合意が成り立ったとして、その先の建築士会としての活動が継続できることが非常に重要なことだと思っています。
関 邦則
建築士法が改正されてから講習会が頻繁に開催されるようになりました。連日講習会に出かけているなどという冗談のような本当の話しも聞かれます。一体どの講習会を受けれいいのか、、。あるいは受けなければならないのか、、。混乱している人も多いのではないかと思います。しかし混乱しているのは受講する立場の方々だけではありません。長野県建築士会では資格に関連する講習会は資格委員会が担当することとしましたが、日程調整や会場手配、募集案内や受付、考査の管理等々、本当に神経を使うものとなっています。
■講習会の種類
続々と案内されてくる講習会を勉強の機会としてとらえ、すべて受講すれば資格者としてベストなのでしょうが、あまり現実的とは言えません。自分にとって(或いは所属する企業にとって)必要なものを選択すれば良いのですが、どんな基準で見極めていけばよいのか、、について少し整理しておきますので、参考にしていただきたいと思います。
○定期講習(義務・有料)
建築士事務所に所属する建築士(管理建築士を含む)は、3年に一度定期講習を受けるように法律で定められました。終了後に考査があります。建築士会と建築士事務所協会から別々に案内が出ますので、どちらを受講してもかまいませんが、私の立場としては建築士会にお申込みいただければありがたいと思います。受講しない場合は行政処分を受けることがありますので、できるだけ早い時期に受講してください。
○すべての建築士のための総合研修(これまで指定講習と言っていたもの・有料)
建築士会主催ですが、会員に限定せず学習の機会を提供するものです。法的な処分はありませんが、建築士として最新且つ総合的な情報を学んでいただきます。
○管理建築士資格取得講習(管理建築士になろうとする場合は必須・有料)
いままではどの建築士でも管理建築士になることができましたが、3年以上の経験者を対象に資格を取得しなければ管理建築士になれないことになりました。終了後に考査があり、一度合格すればOKです。建築士事務所協会から案内が出されます。
○住宅・建築関係事業者技術向上支援講習(任意・無料)
国土交通省が、建築士の技術向上を支援するとしているものです。構造計画・耐震補強・省エネ・長期優良などのテーマがあり、基本から最新情報までが含まれています。申込み先は委託業者になっていますので、会場と日時を選んで申込んでください。内容によっては定員を超過する場合もありますので注意してください。
○新・建築士制度普及協議会による講習(任意・無料)
昨年改正された建築士法の流布を目的につくられた組織による講習で、これから、新しい業務報酬基準の解説や工事監理ガイドラインの解説などの内容を取り上げます。
○建築士会連合会等の要請による講習(任意・費用は内容による)
連合会等から要請されるものは随時開催します。内容はさまざまとなります。
○長野県建築士会独自の講習(任意・費用は内容による)
委員会などが企画する講習も登場すると思います。テーマを見て参加してください。
このほかにも、構造設計建築士や設備設計建築士を対象にした講習などがあります。義務の講習は言うに及びませんが、その他の講習については自分自身が困ることがないように熟慮して受講していただくことをお願いします。
関 邦則
少し妙なタイトルだと思われるかもしれませんが、先月のメッセージのなかで、私たちが置かれている状況を正しく理解しておかないとせっかく取得した大切な資格を失ってしまうかもしれない、、、と書いたことについて、少し書き添えてみたいと思います。
■建築士法改正
建築に携わる者の一人として、建築基準法や建築士法が改正されたことをご存知ない方はいないと思います。改正された内容を周知するために、幾度となく講習会が開催されました。しかし、重要事項説明などの業務上の手続きに関する部分等が強調されていたためでしょうか、懲戒や罰則については十分な理解がなされていないのかもしれないと思っています。建築士免許証明書申請や定期講習受講の極めて低調な現状を見ていると、そうしたことを強く実感してしまうのです。
建築士法第10条には、懲戒に関する記載があります。また第38条から44条に渡って罰則が定められています。
構造計算書の偽造事件以来、私たちの資格は「業務独占」等と言われることが多いのですが、私は、資格の本来の意義は「資質証明」あるいは「資質保証」であると思っています。資格というのは、専門家として訓練された者だけに許される社会的に高い価値を有するものであることを再認識していただきたいと思います。現状では、一度取得した資格は生涯失効することがないという状況ではなくなり、罰金に加えて業務停止や免許取消等の処分を受けかねないということを合わせて認識しておいていただきたいと思います。
■定期講習
建築士法第22条の2には、建築士事務所に所属する建築士は法によって定める期間ごとに登録講習機関が行なう定期講習を受けなければならない、という内容の記載があります。定期講習を受けない場合も懲戒の対象となってきます。いきなり免許取消というわけではありませんが、知らなかったとか失念していたというようなことでは困ります。
建築士会では、この定期講習を企画し、会員の皆さんにお知らせをしておりますが、3年間という期限が迫っていないという意識であるのか、あるいは受講義務を知らないのかは定かではありませんが、申込はかなり鈍い状況です。他県でも同じような状況のようですが、期限が来たときに急に申込をされても会場のキャパシティの関係などで受講できない可能性があります。私たちが今から心配しているのは、こうした事態についてです。余計なお世話のように感じる方々もおられると思いますが、早いタイミングでの受講をお勧めしておきたいと思います。
関 邦則
■経緯と御礼
4年前のこと。やっとのことでホームページ作成ソフトの操作を覚え、自分自身のホームページを細々と運営してきた者が、長野県建築士会の公式ホームページを担当することになりました。その当時はCPD制度と専攻建築士制度の内容を多くの会員に知ってもらうという大きな命題があったので、一ヶ月ほどで全面的なリニューアルを実行しました。
ホームページを運営する上で最も大切なことは、どんなコンテンツ構成にするかということと、できるだけフレッシュな情報を早いタイミングでアップするということに尽きると思います。構造計算書の偽造事件に端を発した法制度改革はあれよあれよという間に進行し、知りたい情報・知らせたい情報には事欠きませんでした。行く先々で撮った写真も予想以上に反響があって、大変多くの方々に親しんでもらったように感じています。4年間に渡って運営を担当させていただいたことを誇りにしたいと思っています。長い間支えていただき、ありがとうございました。この場をお借りしてあつく御礼申し上げます。
このたびようやく念願かなって後任の担当者が決まり、バトンタッチをいたしました。引き続き、長野県建築士会のホームページをご活用くださいますようお願い申し上げます。
■情報化時代の生き方
日々マスコミ等から発信される大量の情報が情報化時代を象徴しているように見えるかもしれませんが、そうした状況は情報の流通劇場(或いはマーケット)を客席から傍観しているのと同じです。私たちの前に提供されてくる数限りない情報は利用可能な情報であるに過ぎず、私たちは無意識にそこから自分に必要な情報を選択しているのです。情報化時代における情報と私たちの関係はとてもパーソナルな関係であると言えます。自身で主体的に情報を求めていかないと必要な情報は得られないというのが、情報化時代の特性の一つだと思います。情報に対するそうした心構えや意識は、CPDの発想にもつながるものだと思いますが、いわゆるひとつの自己責任であると言ってもよいだろうと思います。
昨年末までに建築基準法・建築士法などの内容が大幅に変わりましたが、建築士にとって必須の情報であるにも関わらず、未だ十分な理解が行き届いていないのではないかと少し気になり始めています。法に定められたことを怠ると罰則や懲戒処分によってせっかく取得した資格を失う可能性もありますので、大切な資格を維持していくためにも必要な情報知識を正確にストックしておくよう留意していただきたいと思います。
というわけで、長野県建築士会のホームページも求められる情報提供を目指して、より充実した内容になるように心がけていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
関 邦則
■就任あいさつ
去る5月30日(土)に波田町アクトホールにて開催された第59回通常総会において第12代会 長に選任されました。どうぞよろしくお願いいたします。出澤前会長は、構造計算書の偽造事件に端 を発する激動の法制度改革を受け止めながらも見事に組織を運営してこられました。その堅実な運営 を継承するというだけでも十分な緊張を覚えますが、加えて空前の不景気状況や差し迫っている懸案 事項のことを思うと強い重圧を感じます。
■課題1 公益法人制度改革について
建築士会にとって現段階での最大の課題は、新公益法人制度改革への対応ということに尽きると思 います。具体的に言うと、公益法人法の改正に伴って、これからの建築士会は「公益社団法人」とし て公益性のある活動に積極的に取り組んでいくのか、「一般社団法人」として建築士同士の活動を続 けていくのか、ということを自分たちで判断しなければならないということです。この件については これまで組織運営検討特別委員会によって調査研究が行われてきました。しかし、内容面でまだ不確 定な部分も多く、継続的な研究課題となっているものです。5年後に新たな法人組織運営をスタート させるというスケジュールだけは確定事項となっていますが、できるだけ早いタイミングで方向性に ついての結論を出していかなければならなくなると予想されます。引続き同委員会を中心に検討を進 めますが、本会と支部の関係や運営の根幹に関わる悩ましい問題も含まれているようですので、会員 各位の率直なご意見をお聞きしつつ方向を集約していきたいと考えています。
■課題2 対外的な活動について
建築士法が改められたのに伴って、「建築士のための定期講習」や「すべての建築士のための総合 研修」などを定常的に推進していかなければなりません。指定登録機関に指定されたことによる建築 士の登録に関する業務もスタートしています。CPD制度も行政(長野県)業務受注にあたっての評 価項目のひとつに加えられるようになりましたし、景観法に基づく景観整備機構についても各景観行 政団体から順次指定を受けています。今や建築士会は自己研鑽や親睦といった仲間同士のコミュニケ ーション団体という域を超えて、非常に社会性の強い体質に変貌してきています。組織としてとても 大きな責任を背負うようになったということを、会員一人ひとりが改めて自覚していかなければなり ません。資格委員会を常設化したのはこういった背景があるためです。社会貢献委員会の活動におい ても、建築士に対して地域社会が何を期待しているのかを探ってみたいと思っています。
関 邦則